PSYCHO-PASS LEGEND 執行官狡噛慎也 理想郷の猟犬(サイコパスノベライズ)-感想-
この感想はバレを含みます。
まずは一つ目「執行官狡噛慎也」の方の話の感想から。
こちらは常守が配属されて1ヵ月後に起きた事件で、
監視官時代に遭遇した事件とリンクさせてかかれています。
内容は普通にアニメ本編でもやっていそうな話でした。
1日あれば読み終えることができます。
話として面白かったです。
(シビュラシステム運営下で起こす事件の話を考えるの大変そうですよね。
出し惜しみしなくていいのか、心配になります)
こちらにはまだ初々しい常守と、狡噛慎也がどういう人物であるかが書かれています。
あとは「自分がやりたいことがシビュラシステムのせいでできない」というのは、
裏を返せばやりたいことができるっていいことなんだよというメッセージがあったのかなと。
ラストの1係の歓迎会といい、
考えさせられる作品というよりは、ファンサービスに近い内容の小説でした。
二つ目の「異邦人狡噛慎也」も、一つ目とは違った意味で面白かったです。
狡噛は国境警備が厳しく管理されている日本から海外逃亡を無事成功させるのですが、
それには槙島一味の道具やデータのおかげであるという
なんとも皮肉な結果というのが面白かったです。
狡噛が槙島の幻影をよく見るようになったというのも、さらに皮肉です。
劇場版にいたるまで、彼が海外でどう過ごしていたか、
彼のタフさや真摯さ、人をほおって置けない性分もあわせて、
より魅力的に成長したキャラだと思いました。
私は、狡噛は人として持てるものをたくさんもちすぎて規格外になったが故、
シビュラは潜在犯判定をして自由をきかないようにしたんじゃないかって思います。
シビュラの脅威となる人物はやっぱり狡噛なんだと考えています。