PSYCHO-PASS TEXT

アニメ PSYCHO-PASS(サイコパス)について、自分なりに考えたことを綴るブログに変更しました。

PSYCHO-PASS 第二期 -感想-

※私は二期の話をあまりよく思っていない部分があったので、

二期が好きだった方は読まない方がいいと思います。

(キャラが嫌だったとかではなく、話の組み立て方や整合性という部分です)

 

 

サイコパスの続編が出るというので楽しみにしていたのですが、

話の展開が微妙になってしまったのが残念でした。

 

まず驚いたのが常守朱の変貌。

可愛げがバッサリなくなってる・・・って絶句しました。

話が進むとところどころにあったりするのですが、

全体的に超人になりすぎてしまった。

おばあちゃん子だったのに祖母を殺されても、

狡噛の幻影と会話して割とすぐ立ち直るというのも驚いたというかなんというか。

他にも常守の独壇場ばかりだったのが残念。

一期は1係全員で協力して事件を解決して、

中でも狡噛の推理が抜きん出ていたという構図だったけど、

二期では常守は最初賛同を得られず外部の存在だった雑賀教授をラボに向かえ、

途中からは1係全員が常守にただついていくという構図だっ

 

そう考えると、霜月の勘の良さはすごかった。

あの常守でさえ気づかなかった東金の不審な動きに気づくことができたし。

けれど、第二期を作る上で宜野座や六合塚をどうしてもっと活用できなかったのだろうと思う。

宜野座は監視官時代を含めれば10年も最前線にいるし、

六合塚も5年も執行官を続けてるのに。

このあたりも含めたキャラの扱いもなんだかなあと思ってしまった。

 

新しい登場人物の東金、雛川、須郷は、

いなくなってしまったキャラを含めた他のキャラと個性がかぶらなかったのはよかった。

登場人物が多いので、キャラの個性を考えるのも大変だったと思う。

 

他にも話の要素に関してはよくぞひねりだしてくれたというものだった。

集団的サイコパスというテーマもなかなか面白いアイディアだったけれど、

概念が漠然としすぎてそれを今後生かす話があるのかどうかが残念だと思う。

 

他には、史上最高の犯罪係数をたたき出した東金はかつて人工的な免罪体質者だったし、

シビュラシステムに認識されないカムイは、事故の犠牲者の同級生の体をつなぎあわせた存在だった。

黒と透明の存在の対比。

粛々と執行する3係と己の意思で目の前に起こっていることを考えて行動する1係。

 

ただあまりにカムイがチートすぎた。

協力者がそれほど多いように見えないのに、ここまでできるものだろうかと。

防衛省や公安局をハッキングできたり、

相手と話して調合された薬を渡すだけで心酔させたり

(そこまでカリスマ性があるようにも見えなかった)

不法滞在者を政治家とすりかえたり

(外国人なのに流暢に話せるのか。というか脳さえ本人のなら誤認識しないのでは?)

船で逃走したり。

(これだけドローンが発達してるのであればすぐ捕まると思う)

 

東金もものすごい凶悪犯かと思ったら、

母親のために監視官の犯罪係数をあげて執行していたというだけだったというオチ。

 

一番解せないのは、カムイが一連の犯行にいたった理由。

シビュラシステムの色が知りたかったというもの。

それだけのために一般人さえ巻き込んで殺したのかなあって。

世界を変えるっていうのもなんだかうやむやだった。

カムイの望む、よりよい世界とは何かがハッキリ言及されていなかったはず。

槙島は自分の意思で行動を起こすことを望んでいるって何度も言及してるのに。

 

カムイはただシビュラシステムを壊したいだけなのかっていう。

そこに根底的な思想・価値観がちゃんとほしかった。

東金財団やシビュラシステムへの復讐ではないと作中で言及されてしまったけど、

まだ復讐の方がしっくりきた。

 

カムイのよかった点といえば

「法の精神が社会への正義の天秤になるなら、

その精神がシビュラシステムを本当に神様変えるのかもしれない」と常守に語りかけた点。

これは第一期では描かれなかったシビュラシステムの理想の未来だと思う。

 

 

続編を期待していただけに、全体的にはがっくりきてしまいました。

 

 

追記(3.28)

オフィシャルプロファイリング2が手に入り読みましたので、

修正はせず追記します。

 

酒々井監視官が鹿矛囲にあっさり浸水した理由→ストックホルム症候群

 

ハッキングができた理由→

協力者に高度なハッキングができるプログラマーがいた

(地下鉄たてこもり事件に登場)

 

カムイの犯行理由→復讐であっている。

その上でシビュラシステムに集団的サイコパスという認識をさせる

 

なお、「集団的サイコパス」はドミネーター持つ相手(測定者)も

集合の一部と認識されるので、常守がドミネーターを手にしてたら

シビュラシステムもよいものになるんではないかとカムイは考えていたようです。

 

オフプロ読んで部分的にはすっきりしました。